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2011年6月17日アーカイブ

 私が保護したカラスは、重症で、今思えば、とても素人の私が保護できる対象ではなか

ったのだ。もし、このカラスを、獣医さんに診せずに、私が独自に保護していたら、苦しん

で、衰えて死んでいくカラスに、手の施しようがなかったのだろう。

 こんな経験は、今の職場を開いて19年間全くなかった。時々、このようなことが起こった

ら困るが・・・・・。

 教訓として

1 傷ついたカラスを発見したら、多くの人はかわいそうだと思うに違いない。しかし、保護す

 るのは難しい。できない。

2 どうしても、傷ついたカラスを保護するなら、友人、知人を呼んで、数人協力して事に当ろ

 う。一人で保護する勇気は出ない人が多いだろう。

3 お金がかかるかもしれないが、鳥を治療できる獣医さんに診てもらう方が良い。カラスが

 飛べないということは、人でいえば、交通事故に遭って、歩けない、起き上がれないといっ

 た重症の場合ではないか。人であれば、救急車を呼ぶほどのけがだろう。

4 獣医さんに保護してもらうのが理想であろう。獣医さんも、最初にカラスを保護した人と

 同じように、傷ついたカラスをかわいそうだと思ってくれることも多いのではないだろうか。そ

 れに、保護する施設も整っている。

1 傷ついたカラス発見

  2011年6月4日(土)福岡市中央区舞鶴のビルの狭間の道路脇に、一羽の野生の

 カラスがうずくまっているのを発見した。通り過ぎて職場に行ったが、気になって戻り、

 保護しようと手を差し延べた。しかし、カラスは飛べないながらも必死でくちばしを開い

 て私を威嚇した。私はどうしても暴れるカラスをつかむ勇気がなく、職場に戻った。

2 動物園に電話

  私は、職場で動物園に電話し、保護をお願いしたが、珍しくもない、人に迷惑をかけ

 るカラスなので、保健所に電話するように言うだけで、取り合ってくれなかった。保健所

 は、土曜日で休みだった。

3 カラスの姿が消える

  職場の用事が済み、もう一度カラスの様子を見に行ったところ、もうカラスの姿はなか

 った。私は、誰か親切な人が保護してくれたのかな、と思い、内心ほっとした。翌6月5日

 (日)もカラスの姿はなかった。

4 カラスを再発見

  6月6日(月)の朝、出勤途中、傷ついたカラスを発見した場所にさしかかると、何と!

 またあのカラスが道端にうずくまっていた。私は、職場に着くと、保健所に電話し、カラ

 スの保護を依頼した。しかし、保健所の職員は、保健所は手を出せない、かわいそう

 だが見守るしかない、と言った。私は、傷ついてうずくまったカラスが何日も放置され、

 衰えて死んでいくのを想像するだけで残酷に思え、耐えられなかった。

5 傷ついたカラスを救済

  この日、午後、二人の知人が職場に来た。私は、この二人に「今、カラスがけがをし

 てうずくまっている。弱ってきている。」と打ち明け、助けようと提案した。二人は、手伝

 うだけならと同行してくれた。私は、ダンボール箱と布を持って行った。知人のうち一人

 は鳥を飼ったことがあるとのことだった。果たして、カラスはまだそこにいた。鳥を飼っ

 たことのある知人は、カラスに布をかぶせ、持ち上げた。そして、カラスをダンボール箱に

 入れた。カラスは、おとといより弱っていたらしく、あまり抵抗しなかった。私たちは、とりあ

 えず、カラスを職場に運んだ。

6 傷ついたカラスを保護した直後の心境

  私は、当初、自営業なので、職場で傷ついたカラスを保護することは、なんとかできるの

 ではないかと思っていた。私の職場は、ビルの6階で、ベランダもあるので、そこでダンボ

 ール箱に入ったカラスを元気になるまで保護することができると思っていた。しかし、私の

 予想は外れた。女性事務員は驚くし、カラスの方は時々鳴いたり、箱を揺すったりし、気に

 なってとても仕事ができる心境にはなれなかった。良いことをしたという感情よりも、大変な

 ことをしたという感情の方がはるかに強かった。

7 知人にカラスを託す

  私は、鳥に少し詳しいほうの知人に、自宅の庭で保護してくれないかと頼むしかなかった。

 知人は、それには同意しなかったが、獣医の友達がいる、と言って、傷ついたカラスを持ち

 帰ってくれた。私は、頼もしく感じ、ほっとしたが、知人を送り出した後も、事態がどのように

 展開するのか、はらjはらして気になった。数時間たって、知人に電話すると、知人は、今獣

 医にカラスを診てもらっている、カラスの腹には木の枝のようなものが刺さっており、抜いて

 もらった、カラスがけがをしたのは6月4日より1週間くらい前だろうと言われた、カラスは腹

 からかなり出血していた、と報告してくれた。知人は、友人の獣医さんに缶ビール5本を渡し、

 カラスが元気になるまでの保護をたのんだようだ。これで少し私の気持ちも落ち着いた。